エンジン換装!後編 第十一話

1999年3月

譲ってもらった時に聞いた話では、この400ccエンジンはワンオーナーのおっさんがちょうど3万キロ位走らせたらしく、 距離的にも不安だったのでオーバーホールを決断。

400ccエンジンを前に、ようやくオーバーホールの作業に取り掛かる。

シリンダーを確認するとまだクロスハッチも残っていて、縦傷も無いのでピストンはケチッて再使用!
(おいおい、大丈夫か?)という訳で交換する部品はピストンリング(ノーマルサイズ)、ピストンピン、ガスケット類、 オイルシール類が主な交換部品である。
それと、ストックエンジン(走行距離の少ないエンジンやら何やら計5台分)を片っ端から開けて、カムシャフトやカムチェーン、 カムチェーンガイドも程度の良い物に交換し、腰上は万全を期した。予算はざっと2万円程度。

腰下の容易に交換できそうなオイルシールもついでに交換して、今回は腰下は割るのを辞めた。
プレーンベアリングの選定やら何やら大掛かりで俺の手に負えそうにない気もするしな・・・

あっという間に部品交換も終わり、トルクレンチでヘッドカバーを閉めておしまい、もちろん組む時はオイルをつゆだくで!

400ccエンジンを単体で完成させて電装部品も手直しし、普段街乗りで走らせている我がXS号のエンジン載せ換えの時を伺う事、 なんと翌日。(とにかく早く載せ換えたかった!)

気づけば250エンジンを一人で降ろしていた。笑
降ろすのは気合で何とかなったが、400ccエンジン載せるのはどうにもこうにも力が入らずに断念しかけたが、 情報社会の力はこんなもんじゃないぜ!

おもむろに携帯電話を取り出して、現GX250乗りの後輩M君を召喚し作業は続行されたのだ!
二人になったので、あっという間にエンジンも載せ換え終わり、配線やら何やら細かい作業をクリアして最後にオイルを注入!

我慢できないので休む間もなく何度か空キックしてオイルを循環させて、いざエンジン始動!
キュルキュルキュル♪ズズズズモォーズモォーズ・ズ・ズ・ズ〜  ウォーー掛かったよ、400エンジン!

規定の半分=4500回転までが慣らし期間中の暫定最大回転数としたので、急激な発進やエンブレを避けながらこれから慣らし段階に入る!

走ってみて、こりゃたまらん、なんなんだこの振動は、250ccどころの騒ぎでは無いのだ!
トルクはあるけど、この先本当に乗り続けることが出来るんだろうか?

そんな心配あるわけ無かったよ、もう完成したエンジンの事で頭はいっぱい!

俺は聖徳太子じゃないんだから、一度に考えられるのは、目前の事一つだけ!

振動がどんなにあったってエンジン掛かればいいんだよ、それで!

エンジン換装! 後編 第十一話完

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