バイクに乗る前に・・・?免許が無い!? 1997年5月の話 だが俺はマスターしたぜ、このフロントフォークの蓋を外すコツを、この蓋と格闘する事半日近く、俺はわかったぜ! フォークを外し中のオイルを流しだすと、もうそこはヘビーメタルな世界との遭遇だ。 わけもわからずこんな物かと油面を30mmも上げて試乗してみたら、そこは即席カスタムの世界が広がっていた! 灯油を使ったついでに、チェーンもスプロケも灯油で洗う、チェーンはシールなしだから洗浄は灯油でOK。 でもそのうちシールチェーンにしたいもんだけど・・・これで一応一通りの公道へ出るための準備は整った。 おそらくバイクが燃えたときの後遺症ではなかったのではないかと思っている。 本当にシート下が火達磨になったからなー。この当時既にレギュレターは一個2万5千円にも跳ね上がり同時にこの部品は欠品中、あーあ充電されなかったら走れないじゃないの! 公道への道のりは果てしなく困難であり、長かった。 「なんでこんなに苦しむんだろう?多くの人がバイクを買う時代に、中型免許さえない俺は一からやりなおし、壊す→直す→壊す・・・何度繰り返しただろう?常に目の前に立ちはだかる山は果てしなく高い。 だが俺は諦めない!ありとあらゆる車種のパーツリストを眺めるうちに電気回路が分かってきた、そう常に探求心が俺を支え続けたのだ。 レギュレターの働きをマスターして、最終的にはしばらく他車種のレギュレターをつけていた。 ムムムーッ、だが待てよ、ウオーッとまだ二輪免許持ってなかったぜ・・・ ここいらまで修理を重ねるとかなりの自信がつく、すでにどういう訳か何人かの仲間の間では俺がバイクの免許を持っているものだという勘違いの風が吹いていた、嘘をつくわけにもいかずに正直に「免許持ってないよ!」と言う度にみんなが信じられない表情を見せた。 「免許無いのに直してるの?」と不思議そうな表情をするが、俺は答えていたよ、いつも同じセリフをね! バイクに乗る前に・・・?免許が無い!?第五話完
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