苦労は報われる!?第三話1997年4月の話

一応、見た目はススもピカールで磨いて綺麗にしたし、燃えて駄目になった部分は取り除いたから 元通りに戻ったのだがこれからが正念場である!

メインハーネスで焼失した部分はタンクとシート下に通っている大部分と、エンジンへ伸びる ハーネス、色も分からなければ、どれがドコに通じているのかも不明。

まずは、サービスマニュアルの配線図拡大コピーをじっくり眺めて、塗り絵しながら色分け。 そして各配線に互いに結ばれる同士に番号を振っておき、燃え残って色が分かるところから、新しい配線を引き伸ばし所定番号の位置へ繋ぎ、ハンダ付けしていく。 もちろん、ハンダ付けしたところにはビニールテープを巻いてみっともなく素人丸出しにするのはカッコ悪いから事前に熱収縮チューブ=被子チューブを通して後でビシッと絶縁する!
おそらく、延べ、50本以上は繋いだであろう!完全に配線が修復されるのに丸三日 もかかってしまった。
しかし、確実に配線を繋ぎ合わせていったので、イグニッションスイッチをオンにすると、灯火類 は全てうまく点灯した。

次は点火系のチェック!

プラグを外し、アースを取り、セルを回すとパチパチと恥ずかしそうに火花が飛んでいた。 XSはフルトラだから、点火時期さえ決定すれば厄介な調整は他には無いのである。
よぉーし、いよいよ、キャブにガソリンを流し、エンジンオン、だが、何故かビビッてしまって、 セルを回せないのだ。

自分の修理に自信が持てず、今度は爆発するんじゃないかと恐怖心でいっぱいだったのだ。
とりあえず、そばに、消火器を置くことで、安心してエンジンを回す準備が出来た。

キュルッキュルッ ズッズッズモォーズモォー
おっとーようやく掛かったじゃないのー!にしても、なんとも情けないと言うか、控えめと言うか あまりにも自分が想像していたのとは違う音に、良くも悪くもビックリした。 だがそれ以上にあれだけ燃えてなお、ここまで直せた事に感動した。

「やっぱり機械ってのはこうじゃないと面白くないんだなー!」 なんて、自分で破壊しといて、いっちょ前に喜びを噛み締めていたのであった!


苦労は報われる!?第三話完

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