GARAGEツーリング
「旗艦・轟沈」 第五部(第33話)
今まであり得ない車種で、あり得ない速さ、なんであのバイクがあんなに??
っていう方向性を目指してきたのだが、その探求も今回で煮詰まった感があった。
もう現状の仕様では限界だ。密かに作戦を練りながら、また我がXSと付き合っていこうと思った。
今回のステージは、我が旗艦、XS轟沈。
自分なりに考えてきた理想のスタイルを崩す事は難しい。だが走る上で恐怖を感じること程恐ろしいことは無い。
<肩を深く落としガックリとうな垂れるsoulucgと寄り添う旗艦XS号>
今更ながら思うこととして、どう考えてもXSを速く走らせるのは難しい。
それでも 絶対に諦めてはいけない。飽くなき探求に、そして奥の深い「XS道」に決して終わりは無いのである。
だが大勢でツーリングに行くという事には速さなんて何ら関係ない。ただ気持ち良く走れればそれで良い。
走り抜けて、集まってくる皆の表情を見ていると、それがまた良い。
それぞれに感じたことがあったと思える。
この時期、山間では特に夕暮れが早い。稜線に陽が沈む頃、静かにこの奥多摩ダムの傍らの駐車場で解散を迎えた。
ここで一度解散宣言をし、下り始めると、いきなり想像を絶する渋滞が待ち受けていた。
車の列が果てしなく続き、エスケープルートも無い状況で、軍団がどうやって走っていったかはヒミツ。
気づけば大勢の軍団とも別れ、三十路馬鹿-RZR軍団とひたすら吉野街道を走り、途中でお別れ。
私UCGとザクライ氏・宇賀氏・802氏でひたすら青梅街道を東に向かった。
「夕飯、何にしようか?」と信号待ちの間に相談しながら、やっぱり最後はススリング。
(注・ラーメンをススリにバイクを走らせること、一種の格闘技。)
「荻窪でラーメンを食べよう。」という事になり、腹ペコになりながら荻窪に到着する。
信じられない事に、歯切れの良い聞き慣れた二気筒サウンドが後から聞こえてきた。
おおお、あっきぃさんじゃないか!!信じられないことに彼は、我々がここを通る事を予測し、待っていたらしいのである。
XS&GXは互いに引き合う仲なのである。
3/30日の奥多摩ミーティングの際も最後は荻窪でススリングだったのだが、この推理は素晴らしい。
21世紀最強の預言者の登場だ。
荻窪の、とあるラーメン屋(名前は忘れた)のメニューはチャーシュー麺が2千円近くもする。
とんでもなく強気なトッピングを選択する事無く、平凡にノーマルラーメンを食す。
大盛を頼んだのはささやかな抵抗なのだ。
ススッた後は、やっぱりカフェ。茶をすすりながら、さらにススリングを堪能する。
今日起きた様々な出来事を皆で談笑しつつ、無事にGARAGEツーリングIn昇仙峡〜奥多摩の幕を閉じた。
家に到着しデジカメ画像を眺めるひととき、あー楽しかったなぁ・・・
と回想にひたりながらも、ヤバイ、130枚も撮影したのか??
一体誰が編集し、UPするんだよぉ・・・と急に我に返りそうになり、気づかないフリをしてそのまま寝たことは言うまでもない。
やっぱり、なんだかんだ言っても、事故や故障無く楽しく走れるのが一番だと感じたんだよ。
それと同時に、古めなバイクをなんの問題も無く、景色を楽しみながら走れる事が、実は古めなバイクの楽しみなんじゃないかなぁ・・・って感じた次第であります。
もちろんその為に日頃のメンテナンスは怠るわけにはいかないんですが・・・それはどんな乗り物も同じ。
今回のテーマは結局はこうだった。
「能書きはいい。僕も楽しい、みんなも楽しい、みんな幸せ」
果たしてどれくらいの割合で達成できたのでしょうか?
現状で満点=100%の判定をあげる訳にはいかない、何故かって?
まだGARAGEツーリングの扉は開かれたばかりだからだ。
参加してくださった皆様、ありがとうございました!
また新たなテーマを掲げ、ツーリング、行くぞ!!
撮影した画像は約130枚ほどあります。全てをここで掲載することはスペースの都合などもあり出来ませんでしたが、参加した方で元の画像が欲しい方は遠慮無くご連絡ください。→garage-ucg@d2co.com
<帰路の途中にて・・・良く頑張った!我がXSよ>
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
あとがき
ツーリング終了後、毎日起きてからの数十分と寝る前の数十分で、気づけば五章にも渡って書きまくりました。
さらには何度か読み返し、誤字や脱字、その場の状況における心境なども自分の感じた範囲内で深く整理してみました。
もちろん参加してくださった方々の視点にも興味あるのですが、書いている者が自分である以上、やっぱり自分との会話が中心になってしまいがちな点は見逃してください。実はそこがXS日記の醍醐味なのである。
やっぱり開設当初からあったXS日記という「オール読み物」的な存在は自分にとって切り離すことの出来ない事実です。
インターネットの普及した今、簡単に画像を見て直感的に理解出来ることは多い。
そんな中、文章へ想いを込める事は私にとって大変興味があることなのです。
開催から二週間近く経とうとする中、出来る限りその時々で感じたことをリアルに表現する為には時間を掛けるわけにはいきません。
なので今回はザァーッと撮影した画像を眺めながら、一気にテキスト形式で文を書きまくり、さらに画像を掲載し校正を加えながらXS日記完成させる手法で進めてみました。実は開催後、三日間ほどでほぼ大方は書き上げてたんです。
やはり現状で公開まで時間が掛かる最大の要因は画像編集の面倒さに尽きます。ただ文字だけで表現することの方が自分にとっては容易いことなのかもしれないと思うことしきり。でもなんとか画像編集のショートカットをクラゲ氏より教えていただき、やる気全開で完成形になりました。ありがとう!!
これまでのたくさんのXS日記の中で何故、今回のツーリング日記が最大のシリーズになったのか?ということは、きっと意気込みからも、画像からも、そして文面からも伝わるものだと信じております。実は新型デジカメを投入して、走行しながら撮影してみたりと新しい試みが随所に散りばめられているのであるわけです。
撮影した画像については、ナンバープレートが読み取れないように編集してあります。また小さくてあまり良く見えないと思いますが顔写真についてはそのまま載せております。もし問題有りと感じた方はお手数ですがご連絡いただけると幸いです。
やったぁ、久々のXS日記、完成だ!!開放された気分に浸りつつ、おやすみなさ〜い。
2003年11月27日深夜
第三十ニ話へ||XS日記目次||第三十四話へ
|