XS&GX250/400作業(02年03月版)
今回の特集:スプロケットカバー内部の作業と隠された重要なヒント

 

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先日デジカメを購入したので、今後はXSの修理や改造などのレポートも伝えていこうと思う。

今回は先日(02年3月10日筑波ツーリング)で、エンジンを酷使&ぶん回したために、スプロケットカバー内部からのオイル漏れがさらに深刻化(以前から多少は漏れていたの)した為に、ドライブスプロケット周辺のオイルシール類を交換する作業となった。

この部分のシール類は約2年前に交換したのだが、またもや駄目になってしまった困った部分である。

オイルまみれでドロドロの部分を清掃し、一番問題だと思われたドライブスプロケット&クラッチプッシュロッド部分のオイルシールを交換する。

今回のドライブスプロケ周辺のシール交換にあたってはオイルは抜かないままに、作業できる点が重要な情報である。 またスプロケシール内に収められているカラーは打ち替え前にシール裏側からセットしてはめると良い。一度はめたらカラーは抜かないのがポイントである。

ドライブスプロケット部分のシール交換の手順だが、シャフトにハメ合わさっているカラーを取り除きフック状の物で巨大なシールを引っ掛けて取り外した。事前にシールにはアーマーオールの様なシリコン保護剤を浸しておき、カラーをはめた状態で打ち込めばOKである。形が大きいだけに斜めに入りやすいが初めは手で押し込み、引っ掛かったと思われる場所からはゴムハンマーやプラハンで均等に叩けば用意に挿入できる。

取り外したオイルシール二つ(左側がクラッチプッシュロッド用右側がドライブシャフト用のシール)

シールの内側に引っ掛けて取り外すので外した後はヨレヨレのボロボロになることが左図からもよくわかる。今回のシール部品代だが500円もあればお釣りが来る。

 

 

 

 

 

右図が二箇所のシール交換後の様子、画像からもわかるが開けてびっくりしたがレギュレターが振動で落下しているのを発見した。この激しい振動はなんとかならんものだろうか?それにしても走行中にレュレターがぶち切れて落下しなくて一安心であった。ステップ取り付け基部にぶら下がっているのが何よりの証である。

スプロケロックナットの取り外しには32mmのソケットが必要。このXSにとっては出番の少ない特殊工具的な存在になる。

ロックナットワッシャ−はXS用純正はもちろんの事、RZ250R用も使える。ここから得られるヒントとしてはチェーンサイズを530から520へコンバート出来る点が重要。

このカバーを開けた際には同時にクラッチプッシュロッドの変磨耗や折れが無いか点検されたし。プッシュロッドは20Cmくらいの長さがあるが、これまで折損が都合三回も発生している。定期的に点検しておきたい。

ニュートラルスイッチ(スプロケの下のクリーム色のプラスティックカバー三点留めの部分)のプラスネジはかなり緩みやすいのでここも点検すべし、だがカチカチに絞め過ぎてはいけない。カチカチに締め過ぎるとこのプラスティック部分が割れてしまうのである。

このプラスネジは事実、マニュアルで指定されたトルクもかなり弱めである。これまでにスプロケットカバーを外した際は毎回点検しているのだが、以前ただ締めていただけの時は、ほぼ毎回緩んでいた。なので今ではネジロックを塗っている。これで万全の対策になる。

作業終了後に数日経ってから漏れの点検をしたところ、まだいくつかの漏れが確認されたので追記しておく。ニュートラルスイッチの両サイドにあるシフトフォークを支えるロッドのエンドカバーもオイルシールと同様のはめ合わせになっているのだが、そこも交換の際には同時に交換作業しておくと良い事に気付いた。これまでここのゴムプラグは交換してないので、どう外すかは深く考えてないが、他のシール類と交換の手間は同様だと思われる。

 

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